ブランデーのランクとは?VSOP・XOの違いと値段の目安を解説
この記事を書いた人
銀座蔵や スタッフ
- 青木 優
- YU AOKI
査定経験:約10年
得意ジャンル:ブランド品など全ジャンル
趣味:骨董品収集・古物相場の動向リサーチ
ブランデーのラベルにある「VSOP」や「XO」は、熟成年数の下限を示すランク(等級)です。
コニャックの場合、
VS(2年以上)→VSOP(4年以上)→ナポレオン(6年以上)→XO(10年以上)
の順に熟成期間が長くなり、値段もおおむねこの順に上がります。
ただし、ブランデーの価値はランクだけで決まりません。
同じXOでも、銘柄やボトルの種類、箱の有無、保存状態によって評価は変わります。
何十年も前に贈答品としてもらったボトルに、思わぬ価値がつくこともあります。
この記事では、ブランデーのランク一覧とVO・VSOP・XOの違い、ランク別の値段の目安を解説します。
あわせて、実家や自宅で見つけた古いボトルの価値を見極めるポイントも紹介します。
「飲まないブランデーをどうしよう」と迷っている方は、手放すかどうかを決める前の判断材料にしてください。
※記事内の価格は、各表に記載した時点の参考価格です。
※お酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されています。
ブランデーのランクは熟成年数の順|VS・VSOP・ナポレオン・XOの一覧
ブランデーのランクは「最低何年熟成したか」を示す表記で、コニャックではVS<VSOP<ナポレオン<XO<XXOの順に熟成年数が長くなります。
ラベルのランク表記を見れば、そのブランデーがどのくらいの期間、樽で熟成されたかの目安が分かります。
コニャックの主なランクと熟成年数の下限は次のとおりです。
| ランク | 熟成年数の下限 | コント |
|---|---|---|
| VS(スリースター) | 2年以上 | コント2 |
| VSOP | 4年以上 | コント4 |
| ナポレオン | 6年以上 | コント6 |
| XO(オール・ダージュなど) | 10年以上 | コント10 |
| XXO | 14年以上 | コント14 |
出典|BNIC
上の表は、ラベルでよく目にする代表的なランクだけをまとめたものです。
規定上はこのほかに3年以上・5年以上の区分もありますが、実際のラベルで見かける機会は多くありません。
また、同じ熟成年数の区分に複数の呼び名が認められています。
たとえば「オール・ダージュ(Hors d’Âge)」や「エクストラ(Extra)」はXOと同じ10年以上の区分で、これらの表記があるボトルも上位ランクに当たります。
なお、この基準はコニャックのものです。アルマニャックやカルヴァドス、国産ブランデーでは基準が異なるので、詳しくは後の章で解説します。
ランクは「コント」という熟成年数の単位で決まる
コントは熟成年数を数える単位で、ブレンドされた原酒のうち最も若い原酒のコントがランクを決めます。
コントの数え方は次のとおりです。
- 蒸留が終わってから収穫翌年の3月31日まで:コント00
- 収穫翌年の4月1日から:コント0
- その後、毎年4月1日を迎えるごとに1つずつ増える(コント1、コント2……)
出典:BNIC
つまり、コント2(VS)は4月1日の起点から2年以上、コント10(XO)は10年以上、樽で熟成された原酒であることを意味します。
コニャックの多くは、熟成年数の異なる複数の原酒をブレンドして造られます。
このとき、ランクを決めるのはブレンドの中で最も若い原酒のコントです。
たとえば20年熟成の原酒を多く使っていても、4年熟成の原酒が少しでも混ざっていれば、名乗れるのはVSOPまでです。
ランクが示すのは熟成年数の「下限」
XOは「10年以上」という意味で、実際にはもっと長く熟成した原酒が使われていることも多くあります。
ランク表記が保証するのは「最も若い原酒でもこの年数以上」という最低ラインだけです。
上限は決まっていないので、同じXOでも、10年を少し超えた原酒が中心のものもあれば、数十年熟成の原酒をブレンドしたものもあります。
各ブランドは、上位シリーズや限定品ほど、長期熟成の原酒を多く使う傾向があります。
そのため、同じランク表記でも、香りの深さや味わいの複雑さ、そして値段に大きな差が生まれます。
ランクは品質の目安にはなりますが、「XOならどれも同じ価値」というわけではない点を押さえておきましょう。値段の具体的な差は、後の章で詳しく紹介します。
VO・VSOP・XOの違いは熟成年数と味わいの深さ
VOとVSOPは若めの熟成でフルーティ、XOは長期熟成でまろやかさと香りの複雑さが増す、というのが大きな違いです。
ランクが上がるほど熟成年数が長くなり、味わいも価格帯も変わっていきます。
それぞれの名前は英語の略語から来ています。
- VO:Very Old(とても古い)
- VSOP:Very Superior Old Pale(とても優れた、古く、澄んだ)
- XO:Extra Old(格別に古い)
VOとVSOPの違い|VSOPのほうが熟成期間が長い
VOはVSOPより下のランクとして扱われるのが一般的で、VSOPは4年以上熟成した原酒を使います。
現在のコニャックでVOと表記されたボトルを見かける機会は多くありません。
日本で「VO」を目にすることが多いのは、サントリーブランデーV.Oなどの国産ブランデーです。
国産ブランデーのVO・VSOP・XOは、コニャックのような法律上の基準ではなく、各メーカーが独自に定めた基準で表記されています。
たとえばサントリーの場合も、V.O→V.S.O.P→X.Oの順に上位の商品として展開されています。
手元のボトルがVOかVSOPかを比べるときは、まず「フランス産(コニャックなど)か、国産か」を確認すると、ランクの意味を正しく読み取れます。
VSOPとXOの違い|熟成年数は2倍以上
VSOPは4年以上、XOは10年以上で、XOのほうが熟成期間が長く価格帯も上がります。
熟成の長さの違いは、味や香りにそのまま表れます。
主な違いは次のとおりです。
| VSOP | XO | |
|---|---|---|
| 熟成年数の下限(コニャック) | 4年以上 | 10年以上 |
| 香り | 果実やバニラの若々しい香り | ドライフルーツ・ナッツ・スパイスなど複雑で深い香り |
| 味わい | フルーティで軽やか、アルコール感もややある | まろやかで口当たりがなめらか、余韻が長い |
| 向いている飲み方 | ソーダ割り・カクテル・ストレート | ストレート・ロックでゆっくり |
| 価格帯の目安(主要銘柄) | 1万円以内 | 2万円前後 |
VSOPは香りの華やかさと手頃さのバランスがよく、XOは長い熟成による深みを楽しむブランデーといえます。
価格の目安は時期によって変動するので、詳しくは後の章で紹介します。
ナポレオンはVSOPより上、XOより下
コニャックのナポレオンは6年以上で、VSOPとXOの間に位置します。
「ナポレオン」はフランス皇帝ナポレオン1世にちなんだ等級名で、特定のメーカーや銘柄の名前ではありません。
そのため、カミュ、クルボアジェ、ヘネシーなど複数のブランドが「ナポレオン」を冠した商品を出してきました。
ラベルに「NAPOLEON」とあれば、そのブランドの中でVSOPより上のランクに当たる、と読むのが基本です。
ただし、国産ブランデーのナポレオンは、メーカー独自の基準による表記です。
また、昭和の頃に造られたボトルは、現在とランクの基準が異なる場合があります。
古いボトルの読み方は、後の章で詳しく解説します。
ブランデーの値段の目安はVSOPで1万円以内、XOで2万円前後
主要ブランドの定番品で比べると、VSOPは1万円以内、XOは2万円前後が値段の目安です。
XOはVSOPのおよそ3倍になります。ランクが一つ上がるごとに値段も段階的に上がるのが基本で、熟成期間の長さが価格に影響しています。
ここで紹介するのは、お店で新品を買うときの「小売価格」です。
お手持ちのボトルを売るときの「買取価格」とは別物なので、混同しないように注意してください。
買取価格は、ボトルの状態や付属品の有無、市場での需要などによって一本ごとに変わります。
VSOPの値段の目安
ヘネシーやレミーマルタンなど、定番ブランドのVSOPは1万円以内で買えるものが中心です。
| 銘柄 | 価格の目安(税込) | 出典・時期 |
|---|---|---|
| レミーマルタン VSOP | 5,000円〜 | 価格.com:2026年9月時点 |
| ヘネシー V.S.O.P | 8,000円〜 | 価格.com:2026年9月時点 |
| (参考)ヘネシー V.S | 3,602円〜 | 価格.com:2026年9月時点 |
XOの値段の目安
定番ブランドのXOは2万円前後が中心で、上位シリーズや限定品になると10万円を超えるものもあります。
| 銘柄 | 価格の目安(税込) | 出典・時期 |
|---|---|---|
| ヘネシー X.O | 21,720円 | 価格.com:2026年9月時点 |
| レミーマルタン XO | 15,980円 | 価格.com:2026年9月時点 |
| ヘネシー パラディー | 170,500円〜 | 価格.com:2026年9月時点 |
| リシャール ヘネシー | 387,350円〜 | 価格.com:2026年9月時点 |
同じXOでも値段に大きな差が出るのは「表記が下限しか示さない」から
XOの表記が示すのは「10年以上」という熟成年数の下限だけです。
そのため、実際の熟成年数・原料ブドウの産地・限定性によって、同じXOでも値段は大きく変わります。
主に値段を左右するのは、次の3つの要素です。
- 実際の熟成年数:
XOを名乗る条件は10年以上ですが、実際にはそれよりずっと長く熟成した原酒を使う銘柄が多くあります。
数十年熟成した原酒をブレンドするXOもあります。
長期熟成の原酒の割合が高いほど、値段も上がります。 - 原料ブドウの産地:コニャック地方は産地ごとに格付けがあり、最上位は「グランド・シャンパーニュ」です。
ラベルに「グランド・シャンパーニュ」や、上位2地区のブレンドを示す「フィーヌ・シャンパーニュ」とあるものは、高く評価される傾向があります。 - 限定性・ボトル:限定デザインのボトルや、バカラなどのクリスタルボトル入りは、中身に加えてボトル自体も評価の対象になることがあります。
また、同じヘネシー XOでも、製造された年代やボトルの仕様によって取引価格に幅があります。
ご自宅に古いボトルがある場合の見方は、後の章で詳しく解説します。
ランクの基準は産地で異なり、国産ブランデーはメーカー独自の基準
VSOPやXOといったランクに法的な熟成年数の基準があるのは、コニャックやアルマニャックなどフランスの産地ブランデーです。
国産ブランデーのVSOPやXOは、各メーカーが独自に定めた基準で表記されています。
同じ「XO」という表記でも、産地によって最低熟成年数が異なる点に注意が必要です。
主な産地のランクと熟成年数の下限を並べると、次のようになります。
| ランク | コニャック | アルマニャック | カルヴァドス |
|---|---|---|---|
| VS・スリースター | 2年以上 | 1年以上 | 2年以上 |
| VO | ―※ | ―※ | 4年以上 |
| VSOP | 4年以上 | 4年以上 | 4年以上 |
| ナポレオン | 6年以上 | 6年以上 | 6年以上 |
| XO | 10年以上 | 10年以上 | 6年以上 |
| オール・ダージュ | 10年以上 | 10年以上 | 6年以上 |
※代表的な区分としては扱われていません。
大きな違いは、若いランクと上位ランクの2か所です。
アルマニャックのVSはコニャックより1年短く、カルヴァドスのXOはコニャックやアルマニャックより4年短くなっています。
ラベルのランクだけで熟成期間を判断せず、どの産地のブランデーかをあわせて確認しましょう。
コニャックはAOCの規定で熟成年数の下限が決まっている
コニャックの規定はAOC(原産地統制呼称)で定められ、全国コニャック事務局(BNIC)が運用しています。
コニャックのランク表示は、1983年にBNICの要請を受けてフランス政府が定めた規則に基づいています。
コニャックとして出荷できるのは、2年以上熟成したもの(コント2以上)だけです。
つまり、市場に出回るすべてのコニャックは、最も若いVSでも2年以上の熟成を経ています。
出典|martell
2018年4月には、XOの基準が6年以上から10年以上に引き上げられ、あわせて14年以上のXXOという区分も正式に設けられました。
ランクごとの詳しい年数は、前の章の一覧表を参照してください。
アルマニャックはコニャックと基準が一部異なる
アルマニャックはVSが1年以上と、若いランクの基準がコニャックより短く設定されています。
アルマニャックのランクは、全国アルマニャック事務局(BNIA)が管理しています。各ランクの基準は次のとおりです。
- VS:1年以上(コニャックより1年短い)
- VSOP:4年以上(コニャックと同じ)
- ナポレオン:6年以上(コニャックと同じ)
- XO:10年以上(2018年4月にコニャックと同時に6年以上から引き上げ)
アルマニャックのもう一つの特徴は、「ヴィンテージ」表記のボトルが多いことです。
ラベルに「1984」のように年号が書かれていれば、その年に収穫されたブドウだけで造られていることを意味し、最低でも10年以上熟成されています。
複数の年代の原酒をブレンドするのが一般的なコニャックとは異なる点です。
カルヴァドス(りんごのブランデー)のランク
カルヴァドスもVSOPやXOなどのランク表記を使いますが、XOの基準は6年以上で、コニャックの10年以上より短くなっています。
カルヴァドスは、フランス・ノルマンディー地方でりんごを原料に造られるブランデーです。ランクの基準は次のとおりです。
- VS・フィーヌ:2年以上
- ヴュー・レゼルヴ:3年以上
- VO・VSOP:4年以上
- XO・ナポレオン・オール・ダージュ:6年以上
出典|Wikipedia
コニャックと異なり、カルヴァドスではVOとVSOPが同じ4年以上の区分として扱われています。
また、ナポレオンとXOも同じ6年以上の区分です。
同じ「XO」の表記でも、カルヴァドスとコニャックでは最低熟成年数が異なることを覚えておきましょう。
国産ブランデーのVSOP・XOは自社基準
サントリーやニッカなどの国産ブランデーのVSOPやXOは、フランスのAOCのような熟成年数の決まりに基づくものではなく、各メーカーの基準による表記です。
コニャックと同じ年数だけ熟成されているとは限らないのです。
たとえばサントリーは、「サントリーブランデーV.O」「V.S.O.P」「X・O」とランク名をつけた商品を展開しています。
これらはフランスの規定とは別に、メーカーが自社のラインナップの中での位置づけを示すために使っている表記です。
そのため、「国産のXO」と「コニャックのXO」を、ランク名だけで同じ熟成年数・同じ価値と考えることはできません。
ご自宅のブランデーのランクを確認するときは、まずラベルに「COGNAC」「ARMAGNAC」「CALVADOS」といった産地名があるか、それとも国産の表示かを見てください。
産地名が分かれば、そのランクが何年以上の熟成を示しているかを正しく読み取れます。
古いボトルは「表記の時代」に注意して読む
昭和や平成初期のボトルは、現在とランクの基準が違っていたり、ランクとは別の「特級」表示があったりします。
今の基準のまま読まないことが大切です。ラベルの表記がいつの時代のルールで書かれたものかを意識すると、手元のブランデーの位置づけを正しくつかめます。
ご実家のサイドボードや棚に何十年も置かれていたブランデーは、贈答品や海外旅行のお土産として持ち込まれたものが少なくありません。
そうしたボトルを読み解くときに、特に押さえておきたいのが次の3点です。
- XOの基準が改定される前のボトルかどうか
- 「特級」などの旧酒税法の表示があるかどうか
- ランクではなく「◯年」やヴィンテージ(年号)で表記されていないか
2018年3月以前のXOは「6年以上」が基準
コニャックのXOは、2018年4月に基準が6年以上から10年以上に引き上げられました。
そのため、それ以前に出荷されたXOは旧基準で造られています。
アルマニャックのXOも、同じ日に6年以上から10年以上へ引き上げられています。
改定前は、XOとナポレオンの基準がどちらも6年以上で、ほぼ同じでした。
そのため古いボトルでは、ナポレオンとXOの法的な熟成年数の差はなく、違いは主に各ブランドの商品ラインナップ上の位置づけにありました。
ただし、「旧基準のXOだから価値が低い」というわけではありません。
同じ銘柄の旧ボトルでも、年代や仕様によって取引価格には大きな幅があります。
旧ボトルの価値は、基準の年数よりも、銘柄や年代、保存状態で決まると考えましょう。
「特級」「一級」はランクではなく旧酒税法の等級
ラベルの「特級」は、1989年4月の酒税法改正まであった税制上の区分です。熟成年数を示すVSOPやXOとは別物です。
かつての日本の酒税法では、ウイスキーやブランデーなどの「ウイスキー類」が特級・一級・二級に分けられ、等級ごとに税率が異なっていました。
この区分は税率を決めるための区分で、熟成年数によるランクとは関係ありません。
「特級」とあっても、それだけで長期熟成であることを示すわけではないのです。
一方で、特級表示はボトルの年代を知る手がかりになります。
級別制度は1989年に廃止されたので、「特級」の表示があるボトルは、それ以前に出荷されたものと考えられます。
ラベルやシールに『特級』とあれば、1989年以前、つまり35年以上前のボトルである可能性が高いといえます。
出典|J-STAGE
「◯年」と年数が書かれたボトルの読み方
年数表記やヴィンテージ(年号)表記があるボトルは、ランク表記よりも具体的に熟成年数が分かります。
表記の種類ごとの読み方は次のとおりです。
- 「15年」などの年数表記:
ブレンドされた原酒のうち、アルマニャックなどでは最も若い原酒の熟成年数を示します。
「15年」なら、すべての原酒が15年以上熟成されているという意味で、より古い原酒が含まれていることもあります。 - 「1984」などのヴィンテージ表記:
ラベルの年に収穫されたブドウ(カルヴァドスの場合はりんご)だけで造られたことを示します。
アルマニャックのヴィンテージは、最低10年以上の熟成が条件です。 - 瓶詰め年の表記:
ヴィンテージのボトルには、瓶詰めした年が併記されていることがあります。
収穫年と瓶詰め年の差が、実際に樽で熟成された年数の目安になります。
出典|Armagnac
ここで注意したいのは、ブランデーは瓶に詰められた時点で熟成が止まることです。
ワインのように瓶の中で熟成は進みません。
「1970年代に買ったボトルだから、50年熟成のブランデーになっている」というわけではない点を、覚えておきましょう。
ラベルに書かれた年数やランクが、そのブランデーの熟成の長さを表しています。
ブランデーの価値はランクだけでなく銘柄・ボトル・状態で決まる
同じランクのブランデーでも、銘柄、ボトルの素材、付属品、保存状態によって価値は大きく変わります。
ランクが低い、ボトルが古いという理由だけで、価値がないとは言えません。
反対に、「XOだから」「古いから」というだけで高い評価になるとも限りません。
流通量の多い定番銘柄は、古いボトルでも高い値段がつきにくい場合があります。
手元のブランデーの価値は、次に紹介する4つのポイントを組み合わせて判断されます。
銘柄・シリーズで価値が大きく変わる
ヘネシーやレミーマルタンの上位シリーズや終売品は、ランク表記以上に評価されることがあります。
同じブランドの中でも、XOのさらに上に位置する上位シリーズは別格の扱いです。
ヘネシーの「パラディー」や「リシャール」、レミーマルタンの「ルイ13世」などがその例で、XOを大きく上回る価格帯で流通しています。
ラベルにVSOPやXOのランク表記がなく、シリーズ名だけが書かれているボトルもあるので、ランクが見当たらないからといって価値が低いとは限りません。
終売になった銘柄も評価されやすい傾向があります。
終売品は新たに造られないため、市場に出回るのは流通在庫と旧ボトルだけです。
飲む目的だけでなくコレクション目的の需要もあります。
陶器・クリスタルのボトルや限定デザインは評価されやすい
ブック型の陶器ボトルやクリスタルボトルは、中身に加えてボトル自体も評価の対象になります。
昭和の頃には、本の形をした陶器ボトルや、装飾をほどこしたデキャンタ(飾り瓶)入りのブランデーが贈答品として見られました。
特にバカラなどの有名クリスタルメーカーのボトルは、ボトル自体も評価の対象になることがあります。
ボトルの底やラベル、箱にメーカー名が記されていることがあります。
また、デザイナーやアーティストとのコラボレーションボトル、記念年の限定品なども、通常品とは別に評価されます。
ボトルの形が変わっている、普段見かけないデザインだと感じたら、限定品の可能性があります。
箱・冊子がそろっていると評価が上がりやすい
付属品がそろっているほど、査定では有利になる傾向があります。
ブランデーの主な付属品は、化粧箱、説明書の冊子、タグなどです。
付属品がそろっていると、贈答品として再び流通しやすくなるうえ、ボトルの年代や正規品であることを確かめる手がかりにもなります。
特に高級ランクのブランデーは、箱の有無で評価に差が出ることがあります。
箱が傷んでいたり、一部の付属品しか残っていなかったりしても、処分せずに一緒に保管しておきましょう。
箱が見当たらない場合も、ボトル単体で評価の対象になります。
液面の低下やラベルの傷みは査定に影響する
長期保管で中身が蒸発して液面が下がったものや、ラベルが傷んだものは、評価が下がる傾向があります。
ただし、それでも買取の対象になることは多くあります。
未開栓のブランデーでも、何十年も置いておくと、栓のわずかなすき間から少しずつ中身が蒸発していきます。
ボトルの肩口より液面が大きく下がっていると、評価が下がる要因になります。
栓の劣化は横に寝かせて保管したときにも起こりやすいため、ボトルは立てて保管するのが基本です。
出典|アサヒビール
ラベルの汚れ・破れ・日焼けも、査定に影響します。
ラベルは年代を見分ける大切な手がかりなので、汚れが気になっても、強くこすって拭き取ったり、貼られたシールを剥がしたりするのは避けてください。
印字が薄れたり破れたりして、かえって評価が下がることがあります。
気になる汚れやシールがあっても、そのままの状態で査定に出すのが安心です。
家にあるブランデーを手放す前は「開けずに、付属品と一緒に」
売るかどうか迷っている段階でも、開栓せずに箱や付属品と一緒に保管しておけば、あとで査定に出すときに不利になりません。
急いで決める必要はないので、まずは「今の状態を保つ」ことを意識しておきましょう。
手放す前に押さえておきたいポイントは、次の3つです。
- 開栓や、中身の移し替えをしない
- 直射日光と高温を避け、立てて保管する
- 買取の際は本人確認書類を用意する
開栓・移し替えはしない
未開栓であることが買取の前提になる場合が多いので、中身を確かめたくても開けないのが無難です。
一度開けたブランデーは、品質を保証できなくなるため、多くの買取店で取り扱いが難しくなります。
「香りを確かめたい」「傷んでいないか見てみたい」と思っても、栓は開けずにそのままにしておきましょう。
同じ理由で、別の容器への移し替えや、ボトルの洗浄も避けてください。
陶器やクリスタルのボトルは、中身が入った状態での査定が前提になります。
ほこりが気になる場合は、乾いた柔らかい布で軽く払う程度にとどめます。
前の章で触れたとおり、ラベルを強くこすったり、貼られたシールを剥がしたりするのも控えましょう。
直射日光と高温を避け、立てて保管する
ブランデーは立てた状態で、暗く涼しい場所に保管するのが基本です。
ボトルを横に寝かせると、アルコール度数の高い中身が長い時間コルク栓に触れ、栓が傷む原因になります。
栓が劣化すると、中身の蒸発が進んだり、液漏れが起きたりしやすくなります。
ワインは寝かせて保管するのが一般的ですが、ブランデーは立てて保管すると覚えておきましょう。
置き場所は、直射日光が当たらず、温度の変化が少ない場所が適しています。
日光はラベルの日焼けや中身の劣化につながるため、窓際は避けてください。
コンロの近くなど、温度が上がりやすい場所も向きません。
箱がある場合は、箱に入れたまま保管すると光を防げます。
買取時には本人確認書類が必要
銀座蔵やでは、古物営業法に基づき、買取の際に運転免許証などの本人確認書類をご提示いただいています。
店頭で売る場合も、出張買取を利用する場合も、住所・氏名・生年月日が確認できる書類を用意しておきましょう。
また、お酒の買取は20歳以上の方が対象です。
出典|古物営業法(e-Gov法令検索)の第15条(確認等の義務)
ご実家の片付けで出てきたブランデーのように、ご家族の持ち物を手放す場合は、事前にご家族と話し合っておくと安心です。
「誰が、いつ、どこに売るか」を共有しておけば、あとで行き違いが起きにくくなります。
売るかどうかの判断材料として、先に査定額だけを聞いておくのも一つの方法です。
ランクが分からないブランデーも銀座蔵やで無料査定できます
銀座蔵やでは、ランクや銘柄が分からないブランデーも無料で査定しています。売るかどうかは、査定額とその根拠を聞いてから決められます。「価値があるのか知りたいだけ」という段階でも、お気軽にご相談ください。
ラベルの表記が読めない、箱がない、何十年も前のボトルで状態が心配、というブランデーもそのままお持ちください。この記事で紹介したランク・銘柄・ボトル・状態を、経験のある鑑定士が一本ずつ確認します。銀座蔵やは全店が直営なので、どの店舗でも同じ基準で査定しています。
査定額の根拠を分かりやすく説明
ランク・銘柄・状態のどこが評価されたのかをご説明するので、ご家族にも判断の理由を伝えやすくなります。
査定額だけをお伝えするのではなく、「このボトルは旧基準のXOで、箱がそろっている点が評価につながった」「液面が下がっているため、この金額になった」というように、金額の理由を具体的にお話しします。買取店のご利用が初めての方にも分かるよう、専門用語はかみ砕いてご説明します。
説明を聞いたうえで、その場で売らずに持ち帰っていただいても問題ありません。ご家族と相談してから決めたい場合も、遠慮なくお申し付けください。
本数が多いときは出張買取(1点から、社名の入っていない車で訪問)
重いボトルが何本もある場合は、店舗へ運ばずに出張買取をご利用いただけます。
ブランデーは瓶が重く、陶器やクリスタルのボトルは割れる心配もあります。出張買取なら、鑑定士がご自宅に伺い、その場で査定します。1点からでも対応しており、訪問には社名の入っていない車を使うので、ご近所の目が気になる方も安心です。
出張買取の対応エリアは、石川県・富山県・新潟県・福井県・東京都・神奈川県です(一部地域を除く)。
実家の片付けで出てきた他の品もまとめて査定
お酒以外の貴金属、時計、骨董品なども、一度にまとめてご相談いただけます。
銀座蔵やでは、ブランデーやウイスキー、ワインなどのお酒のほか、金・貴金属、ブランド品、腕時計、骨董品、古銭、切手、カメラ、食器など、幅広い品物を取り扱っています。ご実家の片付けで出てきた品を、ジャンルごとに別々のお店へ持ち込む必要はありません。
遺品整理や生前整理で、家全体の品物をまとめて見てほしいというご相談にも対応しています。
店舗一覧
銀座蔵やは、北陸と東京に全16店舗を展開しています。
買い物のついでに立ち寄れる、商業施設内の店舗が多いのも特徴です。
よくある質問
はい、ブランデーは未開栓なら長期保管でも品質が大きく損なわれにくく、古いボトルも買取の対象になります。
ブランデーはアルコール度数が40度前後と高く、未開栓で適切に保管されていれば、中身が傷みにくいお酒です。
昭和の頃のボトルや、「特級」表示のあるボトルもご相談いただけます。
ただし、液面の低下やラベルの傷みがあると、評価に影響することがあります。
開封済みのものは、多くの買取店で買取が難しくなります。
一度開けたブランデーは、品質の保証ができなくなるためです。
まだ開けていないボトルは、売るかどうかを決めるまで開栓せずに保管しておきましょう。
開封済みのボトルがある場合も、まずは一度お問い合わせください。
国産ブランデーなど、法定基準のない商品がナポレオンを名乗っている場合があるためです。
熟成年数の基準(6年以上)があるのは、コニャックやアルマニャックなどフランスの産地ブランデーのナポレオンです。
国産ブランデーのほか、フランス産でも「COGNAC」「ARMAGNAC」といった産地名の表示がないブランデーは、メーカー独自の基準でナポレオンと表記しています。
ラベルに産地名があるかどうかを確認すると見分けられます。
代表的なのは、ヘネシーXO、レミーマルタンXO、カミュXO、マーテルXOなどです。
いずれもフランス・コニャック地方の大手ブランドのXOで、ヘネシーやレミーマルタンの定番品は3万円前後が目安です。
同じXOでも、ブランドごとに香りや味わいの個性が異なります。
ラベルに「グランド・シャンパーニュ」や「フィーヌ・シャンパーニュ」とあるものは、コニャック地方の上位の産地のブドウを使っていることを示します。
まとめ
ブランデーのランクは熟成年数の下限を示す目安です。
値段はおおむねVS<VSOP<ナポレオン<XOの順に上がり、定番品ならVSOPが1万円以内、XOが2万円前後です。
ただし、手元にあるボトルの価値は、ランクだけでは決まりません。
銘柄やシリーズ、ボトルの素材、箱などの付属品、液面やラベルの状態、そして造られた年代まで見て、はじめて分かるものです。
古いボトルほど、今とは違う基準や表示で書かれていることもあります。
「実家で見つけたブランデーに価値があるのか知りたい」「売るかどうかは、金額を聞いてから決めたい」という方は、銀座蔵やの無料査定をご利用ください。
査定だけのご利用も歓迎しています。
店頭へのお持ち込みのほか、本数が多い場合は出張買取も承ります。
査定額の根拠もご説明するので、ご家族と相談する際の判断材料にしていただけます。